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こんにちは。もち(@moti_1126)です。
少々お久しぶりです。リアルタイムではカザフスタンのアクタウという街におります。
最後にブログを更新したのが今年6月の末。
そこからNZ→タイ→マレーシア→シンガポール→スリランカ→ドバイ→キルギス→ウズベキスタンと来てのカザフスタンですから、書いていない記事を思うと遠い目をしたくなるのですが……
なぜ中間飛ばしてカザフスタンの記事かと言うと、ここ数日掛けてウズベキスタンのヒヴァ(Хива)という街からカザフスタンのアクタウ(Ақтау)に移ってくるにあたり、ネット上の情報が少なくて少しだけ苦労したので、同じようなルートを考えられている方にとって少しでも参考になればと思った次第です。
あとは単純に時間が経つと忘れてしまうので、自分のメモ代わりとしても残しておこうと思いました。
ヒヴァからアクタウへの移動方法
ヒヴァの街。とても素敵な所でした。
さて、ヒヴァからアクタウですが、2019年8月現在直通の列車はありません。
移動方法は少し面倒くさいのですが、下記のようになります。
1. ヒヴァ→ウルゲンチに移動(トロリーバス)
2. ウルゲンチ→ヌクスに移動(シェアタクシー)
3. ヌクス→アクタウまで移動(直通列車)
※ベイネウでの乗り換えはありません。
※アクタウまでと言いながら、列車の路線はアクタウまで伸びていないので、実際はアクタウ隣町の『マンギスタウ』駅までとなります。
順に説明していきます。
ヒヴァからアクタウまでの移動時間及び料金
ヒヴァ→アクタウまでの移動時間と料金をまとめてみました。
・ヒヴァ→ウルゲンチ:トロリーバス(1時間/1,500uzs)
・ウルゲンチ→シェアタクシー乗り場:タクシー(15分/15,000uzs)
・ウルゲンチ→ヌクス:シェアタクシー(2時間半/45,000uzs)
・ヌクス→アクタウ(マンギスタウ駅):列車(28時間/323,000uzs)
合計:31時間45分/384,500uzs(≒4,728円/2019年8月レート)
ちなみに私はヌクスの街では泊まらず、ヌクスの駅中で一晩明かしたため、正確にはヒヴァ→アクタウまで42時間半ほど掛かりました。
うーん遠かった。
ヌクスからアクタウ行きの列車チケットを購入する
まず最初に、ヌクス→アクタウ行きの列車チケットを購入します。
ウズベキスタンの列車のチケットはオンラインで購入することもできるのですが、英語翻訳しても一部がウズベキスタン語だったり見づらかったりと色々あるので私は駅の窓口で購入しました。
念のためウズベキスタン国鉄のサイトを貼っておきます。
チケットを購入したのはウズベキスタンのヒヴァの駅ですが、窓口からネット上のチケットを押さえてもらう形になるので、どこの駅からでも購入はできると思います。
ウズベキスタンの駅はどこも似たような外観をしていますね。
駅の右手の方にチケットを買えるオフィスがあります。
『KASSA』というのがロシア語でチケット窓口のようです。
Google翻訳ツールで『〇〇日のヌクス→アクタウ行きの列車チケットを買いたいです』というと金額を教えてくれます。
ヌクス→アクタウの直通列車は週に3本ほどなので、ベイネウ(Бейнеу)で乗り換えが発生しないかよく確認してください。
直通列車の料金は、2019年8月現在で『323,000uzs(≒3,972円)』でしたので、その金額近くであれば直通列車、2,000円を下回るようであればカザフスタンのベイネウで自分で乗り換える列車の可能性があります。
ちなみに私は最初『ヒヴァ→アクタウのチケットをください』と言ったのですが、その結果買えたものが『ヌクス→アクタウのチケットでしたので、買ったチケットはよくよく『出発地、到着地、日時、座席番号』をご確認ください。
私の買ったチケットはこちら。
このチケットの写真部分から分かるのは『8/4の4:12分発 HYHYC(ヌクス)→MAHRNCTAY(マンギスタウ駅)行きで26号車』ということです。
この国境を陸路で渡る列車は、ウズベキスタンの首都タシケントから出ているのですが、そういう関係でヌクスの駅を出るのは朝方の4時頃だったりします。
列車の本数自体が多くなく、1日1本、ヌクス→アクタウの乗り換えなしの列車だと1週間に3本と限られますので、早朝発なのは仕方ないと思った方が良さそうです。
ヒヴァからウルゲンチへの移動方法(トロリーバス)
そもそもなぜヒヴァ→ウルゲンチに行かねばならないのかというと、ヒヴァの街中からはヌクス行きの手段がないからです。(タクシーを除く)
ヒヴァの隣町ウルゲンチであれば、公共のバスなどはないもののシェアタクシー乗り場があるので、とりあえずそこまで行こうというわけです。
ヒヴァの街はイチャン・カラなどのある城壁に囲まれた箇所が中心になると思うのですが、トロリーバスの発車場所はその城壁北門を少し過ぎた場所にあります。明確な場所ではないのですが、大体下の辺りです↓
トロリーバス乗り場、何も書いていないのですが、数十分に一本、下記のような緑色のトロリーバスが出ています。
トロリーバスに乗り込んだら、念のためドライバーに『ウルゲンチ?』と聞いてみてください。
時間は1時間ほど、料金は1,500uzs(≒19円)で隣町ウルゲンチのバザール近くに降ろされます。
ヒヴァ→ウルゲンチ:トロリーバス(1時間/1,500uzs)
ウルゲンチからヌクス行きシェアタクシー乗り場への移動方法(タクシー)
トロリーバスでウルゲンチのバザール近くに降ろされた後は、ヌクスまでのシェアタクシー乗り場まで向かいます。
余談ですが、一度ヌクスまでのシェアタクシーに乗ると2~3時間ほどはノンストップでドライブすることになりますので、事前の腹ごしらえ、手洗いなどは済ませておいた方が吉です。
シェアタクシー乗り場に行く前にバザールで腹ごしらえした時のもの。シャシリク(ロシア語圏で食べられる焼肉串)屋さんで、これで8,000uzs(≒100円)でした。お安い。
シェアタクシー乗り場まではタクシーで向かいました。お値段15,000uzs。正直ちょっとぼられたなぁという印象です。
ウズベキスタンの街中には公共のバスやUberなどもいるのでもっと安く行く手段はあると思いますし、タクシーにしても移動距離から行って恐らく10,000uzsくらいで行けると思います。
とはいえ5,000uzsは日本円で62円ほど。あちらの方々もそれで生活されているので、折り合いがつけばいくらでも良いとは思います。
シェアタクシー乗り場はいくつかあると思うのですが、私が連れて行ってもらった場所は下記の辺りでした↓
Googleマップだと何もない場所なのですが、Maps.meで見ると恐らく『Taxi to Urgench-Nukus』とピン打たれていると思います。(先人の方々有難うございます)
その辺りに着くとタクシーや人ががやがやしているので分かりやすいです。
ウルゲンチ→シェアタクシー乗り場:タクシー(15分/15,000uzs)
ウルゲンチからヌクスへの移動方法(シェアタクシー)
シェアタクシー乗り場の様子。
シェアタクシー乗り場で『ヌクス?』と叫んでみると、タクシードライバーの人たちが『ヌクスヌクス』と近づいてくると思います。
値段交渉をしましょう。
ロシア語で『いくらですか?』は『スコリカストーイト?』なのですが、ロシア語で聞かなくても電卓を出せば通じます。
値段は恐らく60,000~50,000uzs(≒738円~615円)から始まって、下限は40,000uzs(≒492円)くらいです。
シェアタクシーは人数が集まらないと出発できないので、あまり高額を吹っかけてくることはないと思いますが、逆にヌクスに行く道は(ほぼ)シェアタクシーしかないので思い切り値切っても応じないかと。
私は50,000uzsと言われたので、とりあえず45,000uzsに値切って交渉成立しました。
(あんまり値切っても雰囲気がピリッとしますし、その後数時間一緒になるのでほどほどが吉かと思います)
ちなみに私の時は5人でのシェアタクシー(ドライバー含む)でした。
運転手さんにリンゴをいただいたり、シェアした人たちに飴などをいただいたりしながら何もない景色の中をひたすらドライブします。
ひたすら、ひたすら……
改めて考えてみると、この道をこの距離で500円とか600円で行けてしまうのは本当にすごい。
ヌクスに着いたのは2時間半後でした。
シェアタクシーでは降り場所も決まっていないので、『ヌクス駅』とドライバーに告げて駅で降ろしてもらってください。
ウルゲンチ→ヌクス:シェアタクシー(2時間半/45,000uzs)
ヌクスからアクタウ(マンギスタウ駅)への移動方法(列車)
ヌクス駅もヒヴァ駅と似たような外観でした。
ウズベキスタンの駅は駅に入る前にチケット、パスポートの確認と簡単な荷物検査があります。
私が駅についたのは18時で、チケットの時間は次の日の午前4時。
かなり前乗りでの駅到着だったのですが、チケットを確認した駅員さんは笑っただけで普通に通してくださいました。
駅中でベンチを確保して、朝までひたすら待機。
午前4時12分発の列車で、午前3時45分頃には列車が来ていたのでホームに降り、自分のワゴン番号である26号車を目指しました。
ウズベキスタンの列車は本当に編成量が多いので、20号車とかだとかなりの距離をホームで後方に向かって歩くことになります。時間に余裕を持ってホーム入りした方が吉です。
時間が時間ということもあり、寝静まった列車の中を自分の座席番号まで向かいます。
たまに車掌さんが『ここを使ってね』と違う座席のところに案内されたり、自分の座席が一段目ですでに違う人が寝ていたりもするかもしれませんが、そこはそれ。
タシケントから来ている列車なので、まぁ乗れてアクタウまで付けば良いかなくらいの気持ちだと気楽かもしれません。
列車内の様子
これはコンパートメントの座席を倒してベッドにした状態で、ベッドは一段目と二段目があります。
2段目。幅が90cmほどしかなく、仕切りもないため、よく寝返りを打つ人は落ちないように注意です。
2段目から列車内を覗いたところ。
4時に発車した列車内でしばらく寝て、朝になると列車内も皆起きているので各自朝食などを取ったりします。
私はあまり食べ物を持ち込まなかった(機内に売りに来る人達がいると聞いていたため)のですが、結局コンパートメント内のご家族が良くしてくださり、パン、おやつ、チャイに至るまで色々とご馳走になってしまい、本当にありがたかったです。
ちなみにこの時、この26号車にいた外国人はどうやら私だけだったらしく色々と注目されました。
車内販売(食べ物、飲み物、両替)
出発から3時間、午前7時ほどになると車内に色々な人が行き交うようになります。
列車はゆっくりゆっくり走っており、この時点ではウズベキスタンの国境までもまだ大分距離があるのですが、途中の駅から乗ってきた人たちが食べ物や飲み物、両替などを乗客に持ちかけるのです。
『テンゲ、テンゲ~』と言いながら歩いていく人がいれば、そればウズベキスタンの通貨スム→カザフスタンの通貨テンゲに両替をしてくれる人たちなので、気になったらレートを聞いてみてください。
実際カザフスタンのアクタウ(マンギスタウ)駅についてから両替所を探すのはちょっと大変なので、この列車内の両替レートは公式レートより少しだけ悪いのですが、利便性を取ってここで両替しておくことをお勧めします。
ただ、ウズベキスタンの国境を出るまでは食品や飲み物販売も全てウズベキスタンスムが通貨になるので、その前にすべてテンゲに両替してしまうと食べ物などを買いたい時に困るので、テンゲへの両替はカザフスタンの国境を越えてからでも良いかもしれません。
食べ物、飲み物、両替をする人たちは、ウズベキスタン、カザフスタン、どちらでも複数回車内を巡回するタイミングがあるので、仮にどこかで買い逃したとしても、食べ物などの調達にはほぼ困りませんでした。
ウズベキスタンの出国審査
午前4時12分発の列車で出発して、その日の午後1時半頃。ウズベキスタンの国境に近づき、出国審査をすることになりました。
確かこの駅だったと思います。
ウズベキスタン→カザフスタンの列車による出入国では、どちらでも『荷物を背負って列車を降りて、レントゲンによる荷物を審査する』という過程は行われませんでした。
乗客が多すぎて、それをやっていると途方もない時間が掛かるからなのでしょうが、キルギス→(カザフ経由)→ウズベクにバスで陸路入国した時はどちらも荷物検査をやったので少々拍子抜けもしました。
ウズベキスタンでは、外国人旅行者に対して宿泊施設の滞在先登録を義務付けており、滞在を証明する『レギストラーツィア』という紙が必要です。
出国審査で提示を求められたので、パスポートと一緒に用意しておいた方が良いです。
『レギストラーツィア』について、例えば駅中泊をするとホテルなどの滞在先証明がないことになりますが、その場合は列車のチケットが代用可能ですので、聞かれたら列車チケットを示せば大丈夫だと思います。(私が今回このパターンでいた)
警察犬による車内チェック、および乗客一人一人に対するパスポートの検査で、結局出国審査が終わったのは1時間半ほど経ってからのことでした。
カザフスタンの入国審査
ウズベキスタンの出国審査を終えて15時に動き出した列車は、その30分ほど後に再度止まることになります。
今度はカザフスタンの入国審査です。事前に車掌さんに渡されたイミグレーション・カードを書いておきます。
ここでは事前にスマホの電源を切らねばならず、いざと言う時のGoogle翻訳ツールが使えない……と内心恐々としていたのは秘密です。
他の旅人からの情報で、ウズベキスタンの出国よりもカザフスタンの入国審査の方が厳しく、荷物をすべて出されたりする、とも聞いていたので、バックパックを二つパンパンに詰めていた私は(それは止めてほしい……)と思っていました。
実際はウズベク側と同じくパスポートのチェックと写真撮影、警察犬による車内チェック、それからやっぱり荷物は開けられたのですが、すべてを出すようなことはなく、軽く中を確認されたのみでした。
聞かれた質問は、英語で『日本のどこから来たんですか?』『一人ですか?』『旅行客ですか?』『カザフスタンへようこそ!』。
うーん、優しい審査官でした……ウズベキスタンもカザフスタンも、荷物検査に当たるのはどちらも年若い方々だったように思います。
カザフスタンの入国審査時、外国人旅行者は外国人登録が必要なので、イミグレーション・カードにスタンプが二つ押されている事を確認してください。
また、このカードはカザフ出国まで大事に保存しておく必要があります。
16時頃、カザフスタンの出国審査完了。ベイネウに向かいます。
3時間半の停車駅:ベイネウ(ベイノイ/Бейнеу)
18時20分頃、カザフスタンのベイネウ(ベイノイ/Бейнеу)に到着。
列車のチケットがベイネウ乗り換えの場合、この駅で列車を降りてアクタウ行きのチケットを買い直さなければいけません。
そして直通列車の場合でも、このベイネウでこの後数時間停車することになります。
列車自体をガチャガチャやっていたので、恐らく連結を繋ぎ直したりしていたのだと思いますが詳しくは分からず。
やることもないので列車から降り、列車周りを散歩したりしていました。
結局この駅を出発したのは午後10時近くで、およそ3時間半停車していたことになります。
ベイネウ出発→マンギスタウ駅まで
ベイネウを出発すれば、あとはもうマンギスタウ駅に到着するのを待つばかりです。
車窓から見えるカザフスタンの景色は乾燥地帯が多く、ところどころでラクダと馬を見かけました。放牧しているのかな?
そのまま夜になりまた朝が来て、朝7時頃に寝台のシーツが回収されます。
朝8時、マンギスタウ駅到着。
お疲れ様です。
28時間の列車旅で、ほぼ定刻通りの到着時間でした。
ヌクス→アクタウ(マンギスタウ駅):列車(28時間/323,000uzs)
まとめ
ヒヴァ→アクタウには直通の交通手段はないのですが、なんだかんだで行きやすくはあったのかなと思います。
・ヒヴァ→ウルゲンチ:トロリーバス(1時間/1,500uzs)
・ウルゲンチ→シェアタクシー乗り場:タクシー(15分/15,000uzs)
・ウルゲンチ→ヌクス:シェアタクシー(2時間半/45,000uzs)
・ヌクス→アクタウ(マンギスタウ駅):列車(28時間/323,000uzs)
合計:31時間45分/384,500uzs(≒4,728円/2019年8月レート)
上記以外にも行き方は色々あるかと思いますが、どなたかのご参考になれば幸いです。
マンギスタウ駅→アクタウの街まではこの次の記事でまとめます。
カザフスタンのアクタウ、カスピ海に面した海沿いの街ですが、のんびりしていてとても良い街です。
ここまで読んでくださってありがとうございました。