こんにちは!
NZのオークランドでワーキングホリデーをしているもちです!
今日はいつもと趣向を変えて、のんびりおすすめ本の紹介でもしてみようと思います。
私は昔から本を読むことが好きで今でもよく読むのですが、読書は時間を忘れて誰かの書いた物語の世界に没頭できるので良いなぁと思います。
最近は海外でも、電子書籍リーダーさえあれば世界中どこでも好きな時に電子書籍を購入できるのが本当にすばらしいですね。
現在私はkindleのペーパーホワイトを所持しているのですが、日本で好きな小説シリーズの新刊が出たりすると(電子書籍発売までに多少の遅れはありますが)ニュージーランドでもオンラインでいつでも購入できるので本当にありがたいです。
いくらか本を読んでいると、たまに数年経っても忘れられないような魅力を持つ本に出会えることがあるのですが、妹尾河童さんの書かれた『河童が覗いたインド』という本はまさしくそんな一冊でした。
著者 :妹尾河童(せのおかっぱ)
書籍名 :河童が覗いたインド
出版社 :新潮社
出版日 :1991/3/27
電子書籍:なし
インドに行く人がいるならこの本を薦めたい!!インドに興味がある人がいたら熱くおすすめしたい!!
そんな本です。
まずは著者の妹尾河童さんについてですが、ご本人が公開されているプロフィールです。
妹尾 河童(せのお かっぱ、本名同じ、旧名:妹尾 肇(せのお はじめ)、1930年(昭和5年)6月23日 – )は、兵庫県神戸市林田区(現在の長田区)生まれのグラフィックデザイナー・舞台美術家・エッセイスト・小説家。
エッセイ『河童が覗いた』シリーズで発表されるその緻密な手書きイラストレーションも知られている。妻はエッセイストの風間茂子。
(引用:Wikipedia『妹尾河童』ページより)
妹尾河童さんといえば、この『河童が覗いた~』シリーズもそうですが、『少年H(講談社)』の作者さんとしてご存じの方の方が多いかもしれません。
私が妹尾河童さんを知ったのはこの本からだったのですが、公開プロフィールを読んだときに『妹尾河童(せのおかっぱ)』という名前が本名なこと(元の名前は妹尾 肇(せのお はじめ)さんで、後にご自身で改名されている)ということにまず驚きました。
この本についてご紹介したいところはいくつかあるのですが、まずは内容について。
この本は、著者の妹尾河童さんがインド旅行に行った際に感じたことや起こったことを日記のように書かれたノンフィクションです。
インド旅行記の本は図書館や書店などで探すと意外と沢山あるのですが、私はここまでリアルに描かれたインド旅行記を読んだのは初めてでした。
書籍が発行されたのは1991年ですから、今から30年近くも昔に発行された本です。
しかし、実際に読んでみると貨幣の価値などの他にはまるで古さを感じさせず、ひたすらに面白いという感想ばかりが出てきました。
面白い本は時代を選ばないって本当ですね。
河童さんご自身の感性なのか性格なのか、道端に落ちている大きな石を見るために一日雇った三輪タクシーを止めて何時間でもデッサンする。何でも気になったら聞いてみる。試してみる。
そんな河童さんの子供のような好奇心が面白くて、読んでいて思わずのめりこんでしまいましたし、『タージ・マハル』など文中に出てくる場所に行くのが何倍も楽しみになりました。
それからびっくりしたこととして、アイキャッチにも設定しているこの画像を見てください。
『河童が覗いたインド』の表紙です。
そしてこの表紙は本紙の中の一ページなのですが、挿絵として入れられている『タージ・マハル』も本文の文字もすべて妹尾河童さんの手書きなんです。
イラストも素晴らしいのですが、特にこの丸みをおびた可愛らしい文字が!!
丁寧に均一に整っているこの文字について、初めて読んだ時にはまさか手書きだとは思わず、あとがきに書いてあったその記述を読んで思わず表紙を複数回見てしまいました。整いすぎでは。
というより、この本は総ページ数が289ページあるのですが、全てのページがこの文字できっちりと埋められていて、それだけでも著者の妹尾さんの性格の一端を伺うことができるなと思いました。
私がこの『河童の覗いたインド』に出会ったのは友達の勧めでした。
昨年(2017年)の9月に10日ほどインドに一人旅に行くことがあったのですが、その時に友人が『インドに行くなら面白いのでこれを持っていくと良いよ』とこの本を貸してくれたことがきっかけです。
インドに着いてから、道中やることもない時間もいくらかあったため借りたこの本を読んでいたのですが、あまりに面白くて、読みながら自分が滞在しているインドの印象がリアルタイムに変わっていくような気さえしました。
本当に貸してくれた友人に感謝です。
そして私も友人知人でインドに行く人やインドに興味がある人がいたら、この本をおすすめしたいと思いました。
電子書籍になっていないのが残念なのですが、いつか電子書籍化してくれたらそちらも購入します。
『河童が覗いたインド』、もしインドに興味がある方いらっしゃいましたら、夏の夜のお供に一冊いかがでしょうか。
おすすめです。